HAPPY FOOD COLUMNさつまいも

2023年11月23日

紅はるかの栄養と期待できる効果は?カロリーや調理のポイントも解説

紅はるかの栄養と期待できる効果は?カロリーや調理のポイントも解説

近年注目を浴びているさつまいもの品種「紅はるか」。野菜であることを忘れるほどの高い糖度を持ち、その甘さは「もはやスイーツ」と言われているほどです。

今回は、そんな紅はるかに含まれる栄養について解説します。また、紅はるかの栄養を丸ごと摂取するためのポイントや、紅はるかのカロリーについても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。

さつまいも「紅はるか」とは?

紅はるかは、「べにはるか」という品種名称で2007年9月に出願され、2010年3月に登録が完了した比較的新しい品種です。「九州121号」と「べにまさり」を掛け合わせて誕生しました(※)。

主な生産地は、鹿児島県など九州が中心で、収穫時期は10〜11月初旬、食べ頃は11月下旬〜1月頃となっています。

紅はるかは、特にここ数年で急激に注目されるようになりましたが、その理由は高い糖度にあります。紅はるかの糖度は生の状態で約30度、加熱するとなんと50〜60度にアップ。とろける甘さを持つとされる安納芋でさえ、生の状態で16度、加熱後で40度ですから、紅はるかの糖度が非常に高いことがおわかりいただけるでしょう。

また紅はるかの見た目は、片親が同じ品種であるシルクスイートと似て、表面の凸凹が少なく、明るい赤紫色をしています。

紅はるかと他の品種の違いについては「紅はるかと紅あずまの違いは?甘さ・見分け方・食べ方を徹底比較!」で深堀りしていますので、ぜひご覧ください。

※参考:品種登録ホームページ(新)|農林水産省

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紅はるかの栄養は?身体にどのような効果がある?

紅はるかと紅あずまの違いは?甘さ・見分け方・食べ方を徹底比較!

さつまいもと言えば炭水化物のイメージが強いですが、他にも身体に嬉しい栄養素を豊富に含んでいます。紅はるかに含まれる栄養素と、期待できる効果について、詳しく見ていきましょう。

紅はるかの栄養①:ヤラピン

紅はるかは、他のさつまいもと比べてヤラピンという栄養成分を多く含んでいます。

ヤラピンはさつまいもを切った時に出てくる乳白色の液体で、さつまいも特有の栄養成分となっています。糖が結合してできた脂質(糖脂質)の一種ですので、含有量が多ければ多いほど糖度が高くなります。

このヤラピンには腸の働きを促進する効果や、便を柔らかくする効果が期待できます。皮付近に多く含まれているので、整腸作用や便秘解消を期待したい方は、皮ごと食べると良いでしょう。

ちなみに、切り口や傷口付近に墨汁を垂らしたような黒いシミを持つさつまいもがありますが、この正体がヤラピンです。紅はるかを選ぶ時の参考にしてみてください。

紅はるかの糖度については「さつまいも『紅はるか』の糖度を解説!甘さの理由や見分け方は?」でも詳しくご紹介していますので、ぜひ併せてお読みください。

紅はるかの栄養②:食物繊維

食物繊維が豊富に含まれていることで知られているさつまいもですが、紅はるかに含まれる食物繊維は、他の品種と比べて約2倍と言われています。

そして、食物繊維には水溶性と不溶性の2種類あり、さつまいもには両方の食物繊維が含まれています。特に多いのが不溶性食物繊維で、不溶性食物繊維には、水分を吸収して便のかさを増やす働きがあります。便のかさが増すと腸が刺激されますので、便秘解消や整腸作用に効果が期待できます。

また、食物繊維は皮付きで食べたほうが効率良く摂取でき、またヤラピンも同時に摂ることができるため、お通じを改善したい方は皮付きでお召し上がりください。芋ご飯やお味噌汁の具にすれば、皮が柔らかくなって美味しくいただけます。

紅はるかの栄養③:ビタミン類

紅はるかに限らず、さつまいもはビタミンCやビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、カロテンといったビタミン類も多く含んでいます。なかでもビタミンCの含有量は、みかんに匹敵するほどです(※)。

また、水溶性ビタミンであるビタミンCとビタミンB群は、茹でたり煮たりすると外に溶け出してしまう性質があるのですが、さつまいもに含まれる水溶性ビタミンは、加熱しても破壊されにくい形になっているのが嬉しいポイント。

ビタミン類には身体の代謝を助けて調子を整える働きがありますので、疲労感や倦怠感、めまい、動悸、息切れ、肌荒れ、口内炎、腸内環境の乱れを感じている人は、ぜひ紅はるかを普段の食事に取り入れてみてください。

※参考:サツマイモの栄養成分の特徴をおしえてください。|農林水産省

紅はるかの栄養④:ミネラル類

紅はるかをはじめ、さつまいもにはミネラル類も非常に豊富に含まれています。特筆すべきなのは、カルシウムの含有量です。

さつまいもは他の芋類と比較してカルシウムを多く含んでおり、特に皮部分に集中して存在しています。カルシウムには、骨や歯の健康を維持したり、血液の凝固を促進して出血を予防したり、筋肉の興奮性を抑えたりといった働きがありますので、幼児期の発達や、高齢期の骨粗鬆症予防に欠かせない栄養素の一つです。

また、カルシウムはビタミンDと一緒に摂ると吸収率がアップします。そのため、ビタミンDを豊富に含んでいる魚類と一緒に食べるのがおすすめです。

この他にも、さつまいもにはカリウムやマグネシウム、亜鉛、リン、鉄分といった栄養成分が含まれています。ミネラル類は、代謝を促進したり、心身のバランスを整える働きがあるため、貧血やめまい、脱力感、高血圧、不整脈、免疫力低下、頭痛、便秘、情緒不安などでお悩みの方は、意識して摂ると良いでしょう。

紅はるかの栄養を効率よく摂るポイント

【まとめ】紅はるかの美味しい食べ方は?糖度を楽しむレシピ10選

次に、紅はるかの栄養を丸ごと摂取するポイントについて見ていきましょう。調理をする際に、ぜひ意識してみてください。

なお、紅はるかの美味しい食べ方は「【まとめ】紅はるかの美味しい食べ方は?糖度を楽しむレシピ10選」でご紹介しています。

栄養のポイント①:皮付きのまま食べよう

紅はるかの栄養をたっぷり摂るポイントの1つ目は、皮付きのまま食べることです。

ご紹介したように、紅はるかの皮にはヤラピンや食物繊維、ビタミン類、ミネラル類が豊富に含まれています。これらの栄養を余すことなく摂るには、皮ごと食べるのがおすすめです。

また、紅はるかの紫色の皮には、ポリフェノールのクロロゲン酸とアントシアニンが含有されており、これらの栄養成分は、抗酸化作用や視力改善効果、脂肪の吸収を抑制する効果、脂肪を燃焼する効果が期待できます。加熱調理による損失が少ないのも嬉しいポイントだと言えるでしょう。

栄養のポイント②:ビタミンの溶け出しに気をつけて

紅はるかの栄養をたっぷり摂るポイントの2つ目は、ビタミンが溶け出していかないように、水にさらす時間は5分程度、長くても10分以内にすることです。

さつまいもに含まれる水溶性ビタミンは、他の食材と比較して水に溶け出しにくい性質をしていますが、やはり長時間水にさらすと減少してしまいます。そのため、アク抜きする時は短時間で行うように注意しましょう。

そもそも、さつまいもに含まれるアク(灰汁)は体に入れても害がなく、むしろアクはポリフェノールやタンニン、ヤラピンなどの栄養成分が染み出したものですから、栄養的な観点で見れば、アク抜きしない方が良いと言えます。

ただし、アク抜きすることで、色が変色しにくくなったり、味がしみやすくなるなどのメリットもあります。水にさらす際は5〜10分以内にとどめ、長時間さらし続けないように注意してください。

紅はるかのカロリーは?

最後に紅はるかのカロリーについて見てみましょう。

野菜のカロリーは個体差があるため厳密なことは言えませんが、日本食品標準成分表において、さつまいも及びむらさきいものカロリーは下記のように記されています。

※可食部100gあたり
引用:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年から引用

糖度の高さが直接カロリーに結びつくわけではないものの、糖度が1度あがるにつれて、糖質が1g(100gあたり)増えるとされています。

一般的な焼き芋の糖度を40度だと仮定すれば、糖度が60度ある紅はるかの焼き芋は、100gあたり20g糖質がアップ。糖質(炭水化物)は1gあたり4kcalで計算するのが一般的ですので、100gあたり80kcal上がる計算になります。つまり、上記の焼き芋(さつまいも/皮なし)のカロリー151kcalに80kcalを足すと、100gあたり231kcalということになります。

あくまで想定上の数値であり、実際は他の栄養素に含まれるカロリーや、当然ながら個体差もありますので、一概に断定することはできません。しかし、甘みが強い紅はるかは、他の品種に比べてカロリーはやや高めであることは確かです。

手軽に紅はるかを楽しみたい方は……

今回は、紅はるかに含まれる栄養や、紅はるかの栄養を効率よく摂取するためのポイント、紅はるかのカロリーについて解説しました。

「紅はるかを気軽に食べたい」「さつまいも選びで失敗しがち……」という方は、紅はるかの干し芋や、冷凍焼き芋を常備してみてはいかがでしょうか?

紅はるかの干し芋はしっとりとして柔らかいため、小さなお子さんからご高齢の方まで、幅広い世代でお楽しみいただけます。また冷凍焼き芋は、温めて食べてももちろん美味しいのですが、冷やし焼き芋として堪能したり、サラダやコロッケなどにアレンジするのもオススメです。

ぜひ、幸田商店自慢の干し芋・冷凍焼き芋をお試しくださいね。

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紅はるかだけでなく、シルクスイートやほしこがね、泉(いずみ)、玉豊(たまゆたか)といった品種を取り扱っています。さつまいもの食べ比べも楽しんでみてください。

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海風が吹き、元気な土壌で育てられる茨城県の農作物たち。
さつまいものみを原材料にした干し芋を中心に、幸田商店では自然の恵みを活かした伝統のものづくりをしています。

国産の豆を使ったきなこやあずき、大麦の食品など、独自の加工技術や製法で美味しく安心安全な食品を製造。 素材の旨みがたっぷりの自社商品を通して、体の健康や食の豊かさを提案しています。

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