ダイエットや美容などに、さまざまな効果が期待されている「焼き芋」。さつまいもと言えば食物繊維が豊富というイメージがありますが、それ以外にも体に嬉しい栄養素が含まれているんです。
今回は、近年注目が高まっている焼き芋の効果について詳しく解説しています。また、美味しい食べ方や、焼き芋の効果をアップさせるポイントについてもご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の目次
焼き芋に期待できる効果は?栄養成分の働きを解説
ホクホク食感がたまらない秋の味覚「焼き芋」ですが、栄養バランスが非常に優れていて、体に嬉しい効果が期待できるんです。ここでは【美容・健康・ダイエット】に着目して、その効果を解説していきます。
美容に期待できる焼き芋の効果
さつまいもに含まれるビタミンCは、コラーゲンを作るために欠かせない栄養成分です。コラーゲンには、肌のハリや弾力を保ったり、潤いを与える働きがありますので、美容への効果を考えるのであれば、見逃せない栄養素でしょう。
通常、ビタミンCは水溶性で、食材を茹でたり焼いたりした時に水分へ溶け出すのですが、嬉しいことにさつまいもは他の野菜と比較して失われにくいという特徴があるため、焼き芋にしても大幅に減少することはありません。
また、さつまいもは強い抗酸化作用があるビタミンEとポリフェノールも含んでいます。抗酸化とは体の酸化を抑える作用のことで、シミ・シワ・たるみ・くすみといった肌の老化現象を予防する働きがあります。
このビタミンEは脂溶性ですからビタミンCと違って加熱してもほとんど損失せず、ポリフェノールにいたっては焼き芋にした方が増加することが報告されています。
健康に期待できる焼き芋の効果
さつまいもは、生命の維持にかかわるカリウムも豊富に含んでいます。カリウムもビタミンCと同じ水溶性のため熱を加えることで外に溶け出してしまう性質がありますが、むしろ焼き芋にすることで含有量が上がると報告されています。そしてカリウムには、過剰な塩分を排出する働きもありますので、高血圧やむくみの改善が期待できるでしょう。
また、さつまいもに含まれる豊富な食物繊維には、血糖値の上昇を抑える作用や、血液中のコレステロール濃度を下げる作用などもあります。
さらに、焼き芋が持つ強い抗酸化作用は、美容だけでなく、体全体の老化防止に期待ができます。特に、肉色が乳白色でなく紫色をしている紫いもには、動脈硬化の予防や血流の改善効果が期待できるアントシアニン(ポリフェノールの一種)が豊富に含まれていますので、血液に関する病気をリスクを下げたい方は、種子島紫やパープルスイートロードといった紫いもを選んでみてください。
ダイエットに期待できる焼き芋の効果
食物繊維を豊富に含んでいることでよく知られているさつまいもですが、食物繊維は熱を加えても分解されませんので、焼き芋にしても量が少なくなることはありません。かえって加熱した方が繊維が柔らかくなるため、食べやすくなるという嬉しいメリットが。
そもそも食物繊維には、水に溶けやすい水溶性食物繊維と、水に溶けにくい不溶性食物繊維の2種類あり、焼き芋はその両方を含んでいます。特に多いのが不溶性食物繊維で、不溶性食物繊維は水分を吸って便のかさを増やし、排便を促進する働きがあります。また、腸内にある有害物質を吸着する役割もあるため、大腸がんなどのリスクを下げるとも言われています。
加えて、不溶性食物繊維の効果はそれだけではありません。不溶性食物繊維は、体内を移動する最中で、水分を吸収してどんどん膨らむため満腹感が得やすく、また、胃や小腸でほとんど吸収されずに大腸まで移動するのですが、他の栄養素を巻き込みながら移動するため、糖や脂質の消化を緩やかにする働きがあります。
さらに、ダイエット中に不足しがちなビタミン類やミネラル類を同時に摂取できるのも、焼き芋の嬉しいポイントです。ただし、ねっとり系の糖度が高い焼き芋は糖質の量が気になりますので、食べ過ぎには注意してください。
焼き芋の効果を引き出す3つのポイント
次に、焼き芋の効果を最大限に引き出すポイントを3つご紹介していきます。
効果を引き出すポイント①:皮付きで食べる
さつまいもの皮には、多くの栄養素が含まれています。先ほど紹介した食物繊維やポリフェノールがその主な成分です。強力な抗酸化作用や視力改善効果が期待できるアントシアニンの他にもクロロゲン酸というポリフェノールが含まれており、この成分には抗酸化作用や脂肪燃焼効果が期待されています。
また、さつまいも特有の成分であるヤラピンも、皮と実の間に特に多く含まれていることがわかっています。ヤラピンには整腸作用があるため、食物繊維との相乗効果でお通じを良くしてくれます。
これらの理由から、焼き芋の栄養素や効果を最大限に得るためには、皮も一緒に食べることが重要だと言えるでしょう。
なお、糖度が高いさつまいものおすすめレシピに関しては「【まとめ】紅はるかの美味しい食べ方は?糖度を楽しむレシピ10選」でもご紹介しています。皮付きのまま美味しく食べられる調理法にも触れていますので、併せてご覧ください。
効果を引き出すポイント②:低温でじっくり加熱する
さつまいもは、焼き芋に調理しても栄養価に大きな変化はありません。そうであれば、甘くて美味しい方が嬉しいですよね。
さつまいもには、「紅あずま」「鳴門金時」を代表とするホクホク系や、「紅はるか」「安納芋」を代表とするねっとり系がありますが、どちらの系統でも甘さをより引き出すためには、さつまいもを低温でじっくり焼くことが大切です。
さつまいもにはデンプンが豊富に含まれていますが、焼くとが甘みが強くなるのは、さつまいもに含まれるβ-アミラーゼという消化酵素が、加熱されて糊化(こか)したデンプンに作用して麦芽糖という甘味成分を生成するためです。
糊化し始める温度は65〜75℃で、この温度帯をいかに長く保持するかが、甘くておいしい焼きいもづくりのポイント。焼く時間や焼き方を工夫して、自分好みの美味しい焼き芋作りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ただし、糖度が高いさつまいもはその分カロリーも高めです。小分けにしたり、他の食材と調理するなどして、食べ過ぎないよう工夫しましょう。
なお、さつまいもの中で群を抜いて高い糖度を誇る品種「紅はるか」のカロリーについては「紅はるかの栄養と期待できる効果は?カロリーや調理のポイントも解説」で詳しく解説しています。ねっとり甘い焼き芋が食べたいけどカロリーが気になるという方は、ぜひチェックしてください。
効果を引き出すポイント③:冷やして食べる
焼き芋を冷ますと、デンプンがレジスタントスターチという成分に変化します。
レジスタントスターチとは、「体内で消化されない(レジスタント)+デンプン(スターチ)」という意味で、日本語で「難消化性でんぷん」とも言います。このレジスタントスターチは、体内で消化されずに移動していく性質があり、糖質の吸収を穏やかにし、血糖値の急激な上昇を抑える効果が期待できます。食物繊維との相乗効果で、お通じや腸内環境の改善が見込めるでしょう。
さらに、冷やした焼き芋は、生のさつまいもよりも食物繊維の量が増加することもわかっています。
これらの理由から、お通じの改善やダイエットを目的として焼き芋を食べる際は、冷やして食べた方が、より効果的だと言えます。
ちなみに、冷やし焼き芋の作り方はとても簡単!焼き芋を作ったあと、粗熱が取れたらラップなどで包んで2時間ほど冷やすだけです。また、冷凍しておけば1ヶ月ほど日持ちしますし、少し凍った状態で食べると、ねっとりと甘いアイスクリームのようなスイーツになります。
あらかじめ冷凍された焼き芋を常備しておけば、いつでも好きなタイミングで冷やし焼き芋が楽しめますよ。
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もっと手軽に焼き芋効果を手に入れたい!なら…
今回は、焼き芋に期待できる効果と、焼き芋の効果を最大限に引き出すポイントについてご紹介しました。
ダイエットや健康、美容のために無理な食事制限をされている方は少なくありません。しかし、極端な食事制限は体に必要な栄養素が摂れなくなり、かえって悪影響が及ぶ危険があります。また、ストレスによるドカ食いで、食事制限前よりも状態が悪化する可能性も否めません。
その点、焼き芋は体に嬉しい栄養素が豊富で、食物繊維や糖度によって少量でも満足感が得やすい食品です。食事制限をする際の、強い味方になるでしょう。
本来、さつまいもは秋から冬にかけて旬を迎える野菜ですが、冷凍焼き芋を常備しておけば季節問わず楽しむことができますよ。
また、「焼き芋は持ち運びにくい……」「もっと手軽にさつまいもを取り入れたい」という方におすすめなのが干し芋です。干し芋は焼き芋と比べて持ち運びしやすく、常温でも美味しくいただけます。さらに、噛みごたえがあるので満腹感が得やすく、焼き芋よりGI値が低いのも嬉しいポイントです。
美容と健康、そして理想の体を手に入れるために、焼き芋や干し芋を取り入れてみてはいかがでしょうか。
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人気の紅はるかだけでなく、シルクスイートやほしこがね、泉(いずみ)、玉豊(たまゆたか)といった品種を取り扱っています。さつまいもの食べ比べも楽しんでみてください。
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海風が吹き、元気な土壌で育てられる茨城県の農作物たち。
さつまいものみを原材料にした干し芋を中心に、幸田商店では自然の恵みを活かした伝統のものづくりをしています。
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